食べられて生きていく
これは植林の最先端、「木の赤ちゃん」です。ひょろっと20センチくらい、竹の棒にヒモでゆるく結ばれて、強風もなんとかしのげるね、っていう感じ。
木って、植林って、種を植えるんじゃないんですね。苗木を植える。苗木屋さんが種から育てるんでしょう。挿し木という方法もあるみたいです。
植物は不思議です。何が不思議かって、自分の交配は虫や風や鳥にまかせ、自分自身の体に食われる実を作り、動物に食われて生きていく。
自分は何を食うかというと、環境を食っている。二酸化炭素と水と光ででんぷんをつくる。根から水や窒素やリンを吸い上げる。空気と水と光で生きていく。生まれたときから、人が作ろうと必死の燃料電池や太陽光発電装置+有機物製造装置を持っているような。有機物製造装置は夢でしょう。そしたら田畑がいらないですね。
どこらへんから動物と分かれたんでしょうか。半動半植のミドリムシだという人もいます。でも系統図を見ると、そのずっと前に分かれているみたい。
生態系では、上に君臨している動物の方が、植物より進化しているのでしょうか。そのわりにはいつも飢えて食い物を探し回り、あくせく働いている。人間にいたっても、いつも景気や天候を不安視して、誰かが飢えている。
食われて生きる植物はしかし、痛みは感じないみたいだし、水がなければ枯れればいいや、葉を動物に食われても、また青々としたやつを生やしてくる。まるで本当の体はどこか別のところにしまってあるみたいに。
植物と動物のどっちの戦略が、成功したのか・・・。意外と、明らかじゃありません?
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